筋肥大を誘発 するのに十分な強度でトレーニングしてますか?自分に打ち勝つマインドセット4つ
筋肉量を確実に増やしていくには、継続的な栄養管理と十分な睡眠を確保することが重要であることは明らかである。
しかし結局のところ、最も根本的かつ重要なのは”筋肉が成長するのに十分な刺激を普段から筋肉に与えられているか?”ということに帰着するのではないだろうか。
筋肥大(筋肉量の増大)は、筋肉に外界から強いストレス(刺激)が加えられることで誘発される。
強いストレス(刺激)を筋肉に与えるためには、身体がこれまでに経験したことのないような強烈な刺激をトレーニングで作り出さなければならない。
言い換えれば、前回のトレーニングで既に経験したのと同じ刺激を単調に加えているだけでは、身体が新たな筋肉を合成するためのきっかけを与えられないという事である。
つまり、筋肥大を確実に達成していくためにはトレーニング強度を段階的に増やしていくことが原則となる。
この原則をオーバーロードの原則という。
この事実は、多くのトレーニーにとって当たり前のことのように聞こえるかもしれないが、このオーバーロードを確実に達成できているトレーニーはそう多くないのが現実である。
多くのトレーニーが高強度にトレーニングを行えていないという事実
2017年に発表された研究報告によれば、多くのトレーニーが高強度にトレーニングを行えていないという事実が紹介されている。
筋肥大を主たる目的として普段トレーニングを行っている若年男性160名に対して次のような質問をした。
「ベンチプレスの10 RMのウエイト重量はいくらですか?」
つまり、ベンチプレスを10回ギリギリこなせるバーべルの重量はいくらなのかという質問をトレーニーにしたのである。
そして、ベンチプレスを10回ギリギリこなせると自己申告したウエイト重量でベンチプレスを行ってもらい、実際のレップ数を測定した。
その結果をまとめると以下のようになった。
• 10レップ未満 0%のトレーニー
• 10~12レップ 22%のトレーニー
• 13~15レップ 31%のトレーニー
• 16~18レップ 21%のトレーニー
• 19~20レップ 13%のトレーニー
• 20レップ以上 13%のトレーニー
この結果から言えることは、大多数のトレーニーは自分の限界を過小評価してトレーニングを行っているということである。
つまり、自分がベンチプレスを10回ギリギリこなせると想定していたバーベル重量は、自分が実際にベンチプレスを10回ギリギリこなせるバーベル重量よりも軽く、実際はもっと高重量のウエイトを使用してトレーニングができるにも関わらず、無意識のうちに使用ウエイトの重量を軽く設定してトレーニングを行っているトレーニーが非常に多いことが研究により判明したのである。
冒頭でも紹介したように、筋肉量を増やしていくには身体が新たな筋肉を合成するきっかけを与えられるだけの高強度な刺激が必要となる。
そうなると結局のところ、”次のトレーニングでこれまでの自分の限界を必ず超えてみせる!”という明確な強い意思を持って次のトレーニングに挑むことがオーバーロードを達成するコツとなる。
トレーニングはいつもチャレンジング
前回のトレーニングよりも何らかの進歩を作り出すためには、ウエイト重量を増やすか、レップ数を増やすように努力するか、あるいは同じメニューのトレーニングでもインターバルを短く取ることでトレーニング強度を高めたりする方法が考えられる。
しかし、どの方法を採用したとしてもオーバーロードの原則を常に念頭に置いてトレーニングを行えば、毎回のトレーニングがいつもチャレンジング(挑戦的)なものとなり、トレーニング強度は飛躍的に向上する。
いつもと同じウエイトを使用すれば恐れもなく、ある意味快適にトレーニングができる。
しかし、これまでに経験したことの無い強烈な刺激を作り出すには、快適だと思うトレーニング領域から一歩飛び出すような勇気をもって、前回の使用重量よりも僅かに重いウエイトを使用してトレーニングを行う挑戦的な気持ちを持つことが大切である。
ウエイト重量を変えないなら、前回よりも1レップでも多くという気持ちが持つことが大切である。
トレーニングを高強度にする4つのマインドセット
今回は、常にオーバーロードの原則を頭に入れてトレーニングを行う私が、トレーニングを高強度なものにするために取り入れているマインドセット(心理状態)をいくつか紹介します。
1.トレーニング前に目標レップ数を定めておく
例えばベンチプレスを行う時、前回のレップ数よりも(少なくとも1レップ)多いレップ数を必ずこなしてみせる!という目標を掲げてバーベルの挙上だけに集中する。
2.まるでジムのヒーローであるかのように思い込む
人は、他のトレーニーやトレッドミルで走るおばちゃんといった誰かが自分のすぐ側にいる環境下でトレーニングを行うと、良い結果を残そう(示したい)という意欲が高まり、結果としてトレーニングの総レップ数および総挙上重量が向上することが研究により分かっている[2]。
これを社会的促進効果という。
この社会的促進効果をうまく利用して、自分はジムのヒーローであり、多くの観衆が自分の勇敢な姿を暖かい目で見守っていると思い込むのである。そうすれば、何としてでも良い結果を残そうという気持ちが自ずと湧いてくるはずである。
3.やるかやられるかの駆け引きを楽しむ
例えば、アームカールを行う時、もう1レップ出来るか出来ないかの限界の局面を迎えたら、ここでもう1レップ出来なければ敵にやられて命を落としてしまうという究極の局面を連想して、何としてでも2~3レップ追加でこなすようにする。
4.限界回数に達したら無心でもう数レップこなす
ウエイト挙上が限界回数に近づいてくると、その辛さから心が折れてウエイト挙上を止めてしまうこともあるだろう。
そんな時は、辛くなり始める局面からの数レップこそが筋肉の成長を促す最重要レップであるということを前もって理解しておく。そして、限界回数を迎えたなと感じたところで「もう3レップ追加でこなす」とあらかじめ決めておけば良い。
そうすれば、ウエイト挙上の限界が近づいてきたときに、もう数レップこなすかこなさないかの迷いを排除することができ、あらかじめ決めておいた追加の3レップを踏ん張り込んで行うことができるようになる。
自分に打ち勝つマインドセットのまとめ
筋肉を大きく発達させるためには、オーバーロードの原則に従い、着実にレップ数を伸ばしていくことを明確な目標とすることが重要である。
経験上、苦しい局面からさらに2レップ、3レップこなせるかどうかは肉体的な限界というよりも精神的な限界に大きく左右される場合が多いように思う。
今回紹介した4つのマインドセットのいずれかを使用して、限界回数からさらに数レップこなす癖を日頃からつけておけば、着実にトレーニング強度を高めていくことができるはずである。
トレーニング強度(ボリューム)は筋肥大の主要ファクターであるので、筋肥大のポテンシャルを最大限に引き出していきたい場合は、「限界からの3レップ」を合言葉にトレーニングに励んでみよう!
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